top> 本>

アーサー・C・クラーク Arthur Charles Clarke

1917年12月16日 - 2008年3月19日
イギリス出身のSF作家。20世紀を代表するSF作家の一人であり、科学解説者としても知られている。
代表作は『幼年期の終わり』、『2001年宇宙の旅』。作品のほとんどが邦訳されている。短編では「太陽系最後の日」や「星」などが有名。

幼年期の終わり Childhood's End (1953年)

1953年(昭和28年)に発表され、クラークの代表作としてのみならず、SF史上の傑作として広く愛読されている。(クラークとしては5作目の長編小説)

【あらすじ】

●プロローグ
米ソの宇宙開発競争が熾烈さを増す20世紀後半のある日、巨大な円盤状の宇宙船多数が世界各国の首都上空に出現する。

●第1部「地球とオーバーロードたちと」
宇宙船に搭乗する宇宙人の代表は、自分はカレルレンという名であること、今後地球は自分達の管理下に置かれること、などを電波を通じて宣言する。カレルレンは国際連合事務総長ストルムグレンを通じて地球を実質的に支配し、その指導の下、国家機構は解体してゆく。地球人はこの宇宙人を「オーバーロード(上帝)」と呼んだ。ストルムグレンは地球人としてはただ一人、オーバーロードの宇宙船に立入りを許されたが、オーバーロードは決して生身の姿を見せようとしない。ストルムグレンの定年退官直前、カレルレンは「50年後に生身の姿を公開する」ことを約束する。ストルムグレンはカレルレンの姿を見ようと一計を案じ、退官の日に実行するが、その結果については黙して語らなかった。

●第2部「黄金時代」
第1部より50年後。それまで長きにわたって各地の大都市上空にあったオーバーロードの宇宙船は、ニューヨーク上空のものを除いて忽然と姿を消す。ニューヨークの郊外に降り立ったオーバーロードは、約束通り全世界の前に生身の姿を見せる。その姿形は衝撃的なものであったが、人類はその姿を受け入れ、オーバーロードと共存しつつ平和で豊かな生活を享受する。しかし中には反抗的な人々もいた。天文学者ジャン・ロドリックスはオーバーロードの出現によって人類の宇宙進出が挫折したことを遺憾とし、クジラの剥製標本に潜り込んでオーバーロードの母星に密航する。

●第3部「最後の世代」
また一部の芸術家達は、地球人固有の心性を守ろうと太平洋の火山島に独自のコミュニティを作る。ある時、このコミュニティに住む子供達に異変が起こり始めた。その報告を受けたカレルレンは、自分達の地球来訪の目的達成の日が近づいたことを知り、人類へ向けて最後の演説を行なう。
80年後、ジャンがカレルレンの演説を知らないまま地球に帰還する。亜光速の宇宙船内で過ごしてきたため、相対性理論の教える通りジャンはさほど年を取っていない。しかし彼を迎えたのは変わり果てた地球の姿であった。カレルレンはジャンに知る限りの真相を語り、協力を要請する。やがて最後の時が来た。地球を脱出するオーバーロードの宇宙船に向って、ただ一人地球に残ったジャンは、地球の悲壮で華麗な滅亡の様子を実況する。

2001年宇宙の旅 2001: A Space Odyssey (1968年)

『2001年宇宙の旅』(にせんいちねん うちゅうのたび, 2001: A Space Odyssey)は、アーサー・C・クラークとスタンリー・キューブリックがアイデアを出しあってまとめたストーリーに基いて製作されたSF映画および小説である。映画版はキューブリックが監督・脚本し、1968年4月6日にアメリカで初公開された。

楽園の泉 The Fountains of Paradise (1979年)

宇宙エレベーター建設という途方もない夢の実現をめざす科学者の姿を描きだした、ヒューゴー賞・ネビュラ賞受賞作

赤道上の同期衛星から超繊維でできたケーブルを地上におろし、地球と宇宙空間を結ぶエレベーターを作れないだろうか? 全長四万キロの〈宇宙エレベーター〉の建設を実現しようと、地球建設公社の技術部長モーガンは、赤道上の美しい島国タプロバニーへとやってきた。だが、建設予定地の霊山スリカンダの山頂には三千年もの歴史をもつ寺院が建っていたのだ……みずからの夢の実現をめざす科学者の奮闘を描く巨匠の代表作

→topに戻る

更新:2011年3月5日
最終更新:2014年3月20日